賠償予定の禁止 ~予め賠償額の設定は法律違反~

【説明】


使用者は、労働契約の締結に際し、労働契約の不履行について、予め違約金や損害賠償の額を定めることは禁止されています。

 


【ここがポイント!】


労働基準法は、労働契約の締結に際し、違約金や損害賠償の額を予め定める事を禁止しています。


例えば、労働契約の締結に際し、仮に会社の車両や設備を破損させてしまった場合に、『損害額の半分を支払う』、というような念書や覚書を交わそうとした場合、『損害額の半分』と予め損害額を定めているため、このような念書や覚書を交わす事は労働基準法違反となってしまいます。


実は、この規定については、多くの事業主の方が誤った認識を持たれているいて、上記のような誤った行為が行われていますので、注意が必要な規定と言えます。

 


ただし、労働者の不法行為によって、実際に損害を被った場合に、その実損額に応じて損害賠償を請求する事は、差し支えありません。


つまり、車両を破損させてしまった場合に、予め『損害の半分を負担させる』旨の念書等を交わす事は出来ませんが、実際に従業員が、車両が破損させ、その実損害額に応じた賠償額が損害額の半分であった場合に、その額を請求する事は、差し支えありません。

 

 

▼就業規則の見直しをご検討の方はこちら

>> オフィスまつもと 就業規則変更・作成サービス