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Q 休日手当の割増率は1.35ではないのでしょうか?

2019年8月22日

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【質問】

 

当社では、休日出勤させた場合の割増賃金を計算する際に、割増率を1.35で計算していました。

 

しかし、先日、総務担当者が「専門書を読んでいたら、法律的に休日手当の割増率は、必ずしも1.35ではなく、1.25でも良い場合があると書いてあった。」ということを言ってきました。

 

本当に休日出勤させた場合の割増率は、1.25でも良いのでしょうか?

 

もし、法律的に1.25で良いのならば、今後は休日手当を1.25で計算したいと思うのですが・・・。

 

 

【回答】

 

休日出勤が、法定外休日の場合の休日手当は、割増率は1.25で計算しても問題ありません。

 

ただし、法律を根拠に休日手当の割増率を1.25に変更することはできません。

 

 

【解説】

 

労働基準法では、最低でも1週間に1日又は4週間に4日は休日を与えなければならないと定めています。

 

この休日のことを法定休日と言います。

 

 

ところで、労働基準法では別に、1週間の法定労働時間を40時間(常時労働者数が10人未満で一定の業種は44時間)としています。

 

もし、1日の所定労働時間を8時間とすると、1週間の労働時間を40時間以内にするには、1週間に休日が2日必要となります。

 

つまり、法定休日以外にもう1日休日を設ける必要があります。

 

この法定休日以外の休日を法定外休日と言います。

 

 

ところで、労働基準法では、使用者に、休日に労働者に労働させた場合には、3割5分増以上の割増賃金を支払うことを義務付けていますが、この場合の休日は、法定休日を意味します。

 

ですから、例えば、1日の所定労働時間が8時間で土曜日、日曜日が休日の会社の場合で、土曜日に休日労働させても日曜日に休ませていれば、1週間に1回の休日は取れているので、土曜日は法定外休日となります。

 

 

しかし、土曜日に労働させたことにより、1週間の法定労働時間の40時間を超えているため、2割5分増以上の割増賃金は必要となります。

 

ですから、ご質問にありますように、労働者に休日出勤をさせた場合で、その休日が法定外休日の場合には、休日手当の計算は、1.25で計算しても法律的には問題ありません。

 

 

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【ここがポイント】

 

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今回のご質問のケースでは、本来の割増率は2割5分増で良い所を、法律に対する認識不足により3割5分増という、法律の規定以上の割増賃金を支払っていたこととなります。

 

では、このような場合に、ご質問にもありますように、法律で規定されている本来の割増率に変更することはできるのでしょうか?

 

一見すると元々の法律の規定に戻すだけなので、何の問題も無いように思えるかもしれませんが、これは使用者が一方的に変更することは基本的にはできません。

 

というのは、法律の規定以上の割増賃金を支払うことは、当たり前ですが法律的には何の問題もありません。

 

ですから、それが会社内でのルールとして制度化されていれば、労働者にとっては既得権となります。

 

 

しかも、それ以上に労働基準法自体で、このような行為を禁止しているのです。

 

労働基準法第1条に、「この法律で定める労働条件の基準は最低のものであるから、労働関係の当事者は、この基準を理由に労働条件を低下させてはならないことはもとより、その向上を図るように努めなければならない」

 

とあります。

 

文中にある当事者は、通常は使用者、会社と解されます。

 

 

ポイントとなるのは、「労働関係の当事者は、この基準を理由に労働条件を低下させてはならない」の部分です。

 

つまり、既に法律以上の労働条件を行っている場合に、それをこの法律の基準を理由に労働条件を下げてはいけないと、法律が規定しているのです。

 

少し分かり難いかと思いますが、今回のケースで言えば、本来は、2割5分増で良い割増率を3割5分増で支払っている現状を、「法律の基準が、2割5分増となっているのだから」という理由で、2割5分増に低下させてはいけない、ということです。

 

 

経営者の方にとっては少し厳しい面もありますが、法律で規定されている以上仕方無いと言えます。

 

ですから、もし、本来の割増率に変更する場合には、不利益な変更となるため、基本的に労働者全員の同意が必要となりますのでご注意下さい。

 

 

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