労務管理の根底にあるものとは・・・?

従業員とのトラブルを防ぐには、多大な手間と多くの法律の知識が必要であると思われるかもしれません。

 

しかし、労働トラブルを防ぐには、必ずしも多くの時間や高度な専門知識は必要ありません。

 

 

 

私は、労働トラブル防止の最も重要なポイントは、もっと別の所にあると考えます。

 

今回は、労務管理の根底にある重要なポイントについてお話していきたいと思います。

 

 

トラブル防止には手間も高度な知識も必要ありません

 

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飲酒運転や酒気帯び運転を防止するための方策として、免許証の月に一度の確認が非常に有効です。

 

これは、むしろリスク対策と言った方が適切であるかもしれませんが、根本的な考え方は同じです。

 

免許証を月に一度確認する、と聞くと、多大な労力と時間が必要と思われるかもしれませんが、1人の免許証を確認するのにかかる時間は、本当にわずかなものです。

 

従業員が何万人もいる会社でも、部課単位で所属長が確認すれば、各部課単位の時間は、それほど多くはかからないはずです。

 

 

 

ところで、、労働トラブルが起きる最大の理由の1つに、労働条件の明示(又は雇用契約)を口頭で終わらしてしまうことがあります。

 

これは、逆の考え方をすれば、従業員の雇用時に、労働条件の明示や雇用契約を書面で行えば、労働トラブルの多くは防げる、ということとなります。

 

それでは、従業員の雇用時に、書面を用いることで、どれほどの時間がかかるのでしょうか?

 

 

 

最初に労働条件明示書や雇用契約書の基本をつくることは、確かにそれなりに時間がかかるかもしれませんが、一度、基本な形を作ってしまえば、後は、従業員ごとの賃金や労働時間等を記入すれば済みます。

 

そして、実際に書面を使って労働条件を説明しても20分もあれば十分に説明できましょう。

 

つまり、わずか20分の手間をかけることで、労働トラブルの多くを防ぐことができるわけです。

 

 

 

何を言いたいかと言いますと、労働トラブルを防止するために、実は、多大な労力と時間、高度な法律知識は必要ないのです。

 

多大な労力と時間、高度な知識を必要とするのは、実際にトラブルが起こってしまった場合なんです。

 

 

大切なことは当たり前の事を当たり前にやり続けることです

 

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つまり、労働トラブルを防止するために、最も重要なことは、従業員を雇用する時にはしっかり書面を作るとか、退職願いを必ず提出してもらうとか、ごくごく当たり前の事を当たり前にやり続けることなんです。

 

 

 

ところで、話は変わりますが、私は、ゴルフが好きで、もう引退してしまいましたが、宮里藍選手のお父さんが主人公のゴルフ漫画をよく読むのですが、いろいろな練習方法が紹介されています。

 

非常に参考になるのですが、中にはなかなか難しい練習もあります。

 

漫画の中で、宮里藍選手のお父さんがよく使うセリフがあります。

 

「できるできないではなく、やるかやらないかなんです。」

 

 

 

私は、労務管理も同じだと思うんです。

 

当たり前の事を当たり前に、「やるかやらないか」なんですね。

 

もちろん、これは労務管理だけでなく、ビジネス全般にも言えることかもしれませんね。

 

 

まとめ

 

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労働トラブルを防ぐには、多大な時間や高度な法律知識が必要だと思われがちですが、実際にはそうではありません。

 

最も重要なのは、当たり前のことを当たり前にやることです。

 

たとえば、運転免許証の定期的な確認のように、わずかな手間でも大きなリスクを防ぐ効果があります。

 

 

 

同じように、雇用時に労働条件を口頭ではなく書面で明示することで、多くのトラブルを未然に防ぐことができます。

 

書面の準備も一度基本の形を作ってしまえば、それほど時間はかかりません。

 

結局のところ、労働トラブルを防ぐために大切なのは、特別な知識ではなく、日々の基本的な対応をしっかりと行うことです。

 

これは、労務管理だけでなく、ビジネス全般にも通じる考え方であり、「やるかやらないか」がすべてだと言えるでしょう。