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Q 就業規則での深夜割増率はいくつが正しいのでしょうか?

2019年1月12日

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【質問】

 

当社では、新たに総務部門を作り労務管理の経験者を新たに雇用しました。

 

先日、その社員に就業規則を見せたのですが、深夜労働の割増率が違っていると言われました。

 

平日の深夜労働の割増率は、残業分の1.25割増と深夜分の0.25割増を合計した1.5割増と解釈しています。

 

しかし、その社員は、就業規則に深夜労働の割増率は、0.25割増と記載すべきと言っています。

 

もし、1.5割増と記載すると、会社にとっては大きな損失となってしまう、とも言われました。

 

一体これは、どういうことなのでしょう?

 

【回答】

 

就業規則に深夜労働の割増率は、0.25割増と記載した方が良いでしょう。

 

【解説】

 

深夜労働の割増率については、ご質問者のように勘違いされている方が、多いようです。

 

労働基準法では、労働者に深夜(午後10時から翌日午前5時)に労働させた場合には、2割5分(0.25)割増以上の割増賃金を支払わなければならない、と定めています。(なお、法律では、割増率を2割5分増以上とありますが、今回のブログでは文章を簡略化するために、割増率を法律の最低限度を使用する形でご説明させていただいてあります。)

 

 

ところで、深夜労働割増は、深夜に労働した事実に対して支払う必要があります。

 

確かに、深夜労働が、時間外労働と重なる場合には、割増率は、時間外労働の割増率1.25と深夜労働の割増率0.25を合計した1.5の割増率が必要となります。

 

 

しかし、深夜労働は、必ずしも時間外労働と重なるとは限りません。

 

工場等での交代制やコンビニエンスストアなどでは、深夜に通常の勤務をする場合があります。

 

このような場合、深夜にかかる時間が、通常の勤務時間となるため、深夜の割増率は、あくまで0.25割増で良いこととなります。

 

 

例えば、時給1,000円の勤務時間が午前11時から午後8時(休憩1時間)の労働者が、午後11時まで3時間外労働した場合には、午後8時から午後10時までは、通常の時間外労働となりますので、割増率は1.25で、割増賃金は、1,000円×1.25×2時間=2,500円となります。

 

さらに、午後10時から午後11時までの1時間は、深夜労働となりますので、深夜割増0.25が加算され割増率は1.5となり、1,000円×1.5×1時間=1,500円となります

 

 

しかし、同じ社員が午後10時から翌日の午前7時までの8時間(休憩1時間)勤務した場合、休憩時間を午前2時から午前3時まで1時間取った場合には、午後10時から翌日午前5時までの6時間については、深夜労働の割増0.25が加算されるので、1,000円×1.25×6時間=7,500円を支払うこととなります。

 

なお、この場合の1.25の「1」は、基本給部分となります。

 

 

つまり、深夜労働割増とは、通常の勤務をした場合であっても、その時間が、深夜労働であれば、0.25の割増率を加算する必要がありますが、ご紹介した計算例を見ていただければお分かりのように、深夜割増の加算は、それが通常の勤務でも時間外労働であっても、割増率は、あくまで0.25となります。

 

ですから、就業規則の深夜割増率は、0.25と記載するのが良いでしょう。

 

 

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【ここがポイント】


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ところで、今は、「0.25と記載するのが良いでしょう。」と書き方をしました。

 

読まれた方の中には「あれ?『0.25と記載すべきです』といった表現を使うのが普通なのでは?」と疑問に思われ方もいるかもしれません。

 

実は、これは質問の中にもある、社員の方が言われている、「深夜割増率を1.5と記載すると大変なことになる。」にも関係することなのです。

 

 

冒頭にも書きましたが、労働基準法では、労働者に深夜(午後10時から翌日午前5時)に労働させた場合には、2割5分(0.25)増以上の割増賃金を支払わなければならない、と定めています。

 

今回のブログでは、最初にお断りした通り、文章を簡略化するため、割増率2割5分(0.25)を使用しましたが、法律は、あくまで2割5分(0.25)増以上です。

 

 

つまり、割増率は、0.25増以上であれば、法律的にいくらでも構わないのです。

 

1.5は、当然0.25以上ですので、仮に割増率を1.5と規定しても、全く問題ありません。

 

逆に、労働者にとって有利となるので、むしろ好ましいことと言えます。

 

 

しかし、1.5と規定した場合、あくまで深夜割増率が1.5ですので、1.5を加算する必要が出てきます。

 

つまり、時間外割増率を1.25とした場合、時間外労働が深夜に及んだ時の割増率は、1.25+1.5=2.75となります。

 

先程の例で言えば、午後10時から午後11時までの1時間の割増賃金は、1,000円×2.75×1時間=2,750円が必要という理屈となります。

 

 

もちろん、深夜割増の計算を正しく理解したうえで、深夜割増率を1.5と記載するのなら特別問題ないのですが、単に誤解している場合には、会社にとっては大きな損失となってしまうと言えます。

 

通常は、法律の最低限度を使用する場合がほとんどですが、最低限度を使用しなければいけないわけでもないので、「0.25と記載するのが良いでしょう。」という表現を使った次第です。

 

 

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【関連記事】 >>Q 就業規則の有給休暇買取り規定は違法ですか?

 

       >>就業規則を作成しない7つのデメリットとは・・・?

 

 

 

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