Q インターンシップに給料の支払いは必要でしょうか?

【質問】

 

当社では、採用における手段として、インターンシップの受け入れを考えています。

 

ところで、インターンシップを受け入れる場合、給料の支払いは必要となるのでしょうか?

 

もし、給料の支払いが必要となる場合には、何か法律の制限があるのでしょうか?

 

 

【回答】

 

インターンシップが、学校の授業あるいは課外授業の一環として行われている場合には、原則的に給料の支払いは不要ですが、学生との間で雇用契約が締結されている場合や実質的に労働者とみなされる場合には給料の支払いが必要となります。

 

なお、法律でインターンシップの給料に関する特別な法律はありませんので、最低賃金額以上の給料を支払えば良いこととなります。

 

 

【解説】

 

近年、新規学卒者が、入社後数年で離職してしまう原因の1つとして考えられているのが、学生と企業との間のイメージやニーズが食い違ってしまう「雇用のミスマッチ」があります。

 

そのため、「雇用のミスマッチ」を改善するために、近年、急速に広まってきたのが、インターンシップ制度です。

 

 

インターンシップ制度は、学生が就職前に企業において就業体験をする制度です。

 

就業体験をすることにより、その会社の雰囲気を肌で感じることができるため、入社後のイメージが掴みやすいと言えます。

 

 

ところで、インターンシップ制度でよく問題となるのが、ご質問の給料の支払の必要性についてです。

 

結論から言いますと、給料の支払いの必要性は、インターンシップとして受け入れた学生が「労働者」としての性格を有しているか否かによって判断されます。

 

つまり、インターンシップとしての実習内容が、学校の授業あるいは課外授業の一環として行われている場合やインターンシップの内容が会社説明やディスカッション等業務とは関係がないものであれば、基本的には給料の支払いは不必要と言えます。

 

 

それに対して、雇用契約を締結している場合はもちろんですが、仮に雇用契約が結ばれていなくても、実習期間中、通常の労働者と同様に労働時間が管理されていて、実習内容も上司等の指示命令に従って行われている場合には、通常の労働者と認められるため、給料の支払いが必要となってきます。

 

 

なお、インターンシップの給料に関しての特別な法律はありませんので、少なくても最低賃金額以上の給料を支払えば良いこととなります。

 

 

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【ここがポイント】

 

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今回お話しした内容は、インターンシップだけでなく、採用内定者に対して入社前に実習等を行う場合にも同じことが言えます。

 

実習への参加が強制されていて、また出社退社の時間も管理され、会社からの指示命令に従って行われる場合には、入社前であっても労働者とみなされるため、給料の支払いが必要となってくると言えます。

 

 

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