労働トラブルを防ぐポイント⑧ ~時間外労働の限度時間と労働者の健康について~

【説明】

 

災害発生時前の時間外労働が、一定時間を超えていると業務との因果関係があるとみなされます。

 


【ここがポイント!】


時間外労働に関して覚えておいていただきたい数値があります。


労働者が脳・心臓疾患で死亡した場合に、時間外労働時間が、一定時間を超えている場合、業務と発症との関連性が強い、とみなされます。


これは、「過労死ライン」と呼ばれています。

 

 

具体的には、時間外労働時間が、発症前1ヶ月間に約100時間、または発症前2~6カ月間に1ヶ月あたり約80時間を超えている場合とされています。


労働者に対して過労死ラインを超える時間外労働をさせ、万一、労働者が死亡してしまい、それが業務と関連がある、つまり、業務災害とされてしまうと、使用者に労働基準法で定められている災害補償は以外に、遺族からの賠償責任を請求されることがあります。


実際、業務災害で労働者が死亡しているので、使用者の安全配慮義務違反等の責任は免れないこととなります。


ですから、長時間にわたる時間外労働は、労働基準法違反となることはもちろんですが、それ以上の重大な問題を引き起こす可能性がありますので、時間外労働時間と労働者の健康の管理については、常に心掛けるようにして下さい。

 

 

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