【説明】

最低賃金の対象となる賃金は、毎月支払われる基本的な賃金です。実際に支払われる賃金から一部の賃金(割増賃金、精皆勤手当、通勤手当、家族手当など)を除いた額が最低賃金を上回る必要があります。

【ここがポイント！】

最低賃金において、割増賃金、精皆勤手当、通勤手当、家族手当などは、最低賃金の対象となりません。

ここは非常に重要な点ですので、是非ご理解いただきたいと思います。

東京都の飲食業で、仮に基本給を時給８００円、業務手当を時給２００円という賃金条件の場合、業務手当は最低賃金の対象となるため、基本給は、東京都の地域別最低賃金の時給９８９円（平成３１年３月１日現在）を下回っていますが、業務手当の２００円を加算すれば、１，０００円となるため、法律の基準を上回ります。

しかし、業務手当ではなく、通勤手当として時給で２００円支払っている場合には、通勤手当は、最低賃金の対象とはならないため、最低賃金である時給９８９円を下回ってしまい、法律違反となってしまいます。

また、基本給が時給８００円で、残業代等が支払われて、結果的に最低賃金の９８９円を超えたとしても、残業代等の割増賃金も最低賃金の対象とはならないので、法律違反となってしまいます。

手当等によっては、最低賃金の対象とはならない手当等がありますので、ご注意下さい。

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